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For Tracy Hyde『New Young City』を褒める

 こんにちは。

 

 皆様『For Tracy Hyde』というバンド、ご存知ですか。

 ちょうど昨日、彼らの3rdアルバム『New Young City』が発売されました。はちゃめちゃに良い。昨日からずっと聴いてる。 

 

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New Young City

New Young City

  • For Tracy Hyde
  • ロック
  • ¥1650

 

 ということで今回の記事では、ジャパニーズドリームポップの雄、と僕が勝手に思っているインディーポップバンド - For Tracy Hydeの新譜『New Young City』の事を褒めたいと思います。

 

 最近ブログをサボっておりましたが、このアルバムは聴かれないとアカンな、と思いました。書いていくぞ。

 

 

 

 

 

『For Tracy Hyde』について

 まずFor Tracy Hydeというバンドについて

 

 eureka (Vo)、夏bot (Gt)、U-1 (Gt)、Mav (Ba)、草稿(Dr)による5ピース・バンド。
 シューゲイズ/ドリーム・ポップを軸にしつつも60年代から現在までの様々な音楽を自由な発想で取り込み、中高生から〈Creation Records〉にリアルタイムで触れた40~50代まで、幅広いリスナーの日常に彩りを添える「21世紀のTeenage Symphony for God」を作り出す。

 また、国内のインディ・シーンで精力的に活動するのみならず、Hazel English (Australia/US)やThe Embassy (Sweden)のオープニング・アクトを務めたほか、Sobs (Singapore)、Cosmic Child (Singapore)、Thud (Hong Kong)の来日ツアーをオーガナイズするなど、海外シーンとの交流を深めつつある。

 

 だそうです。

 上にも書いてある通り、楽曲の節々からシューゲイザーやドリームポップ、シンセポップにR&Bなど、新旧邦洋問わず様々な音楽への理解とリスペクト、そして何より彼らの美意識や美学を感じられる点が、For Tracy Hydeの大きな魅力の一つです。

 

 とにかく、聴いていきましょう。

 2017年に発表された2nd『he(r)art』の時も「やべぇバンドがいるもんだ...」と思いましたが、今作はそこから更に洗練してきました。びっくりしちゃった。

 

 

For Tracy Hyde - Can Little Birds Remember?


For Tracy Hyde - Can Little Birds Remember? (Official MV)

 

 アルバムの13曲目に収録されている『Can Little Birds Remember?』

 テンポが速い!テンポが速い、それは名曲の証。

 

 音の温度とテンポ感だけですが、exloversのstarlight,starlightを思い出しました。的外れだったらすまねぇ。

 あとはやっぱりスーパーカーとか想起しちゃいますね、STORYWRITERみたいな。2000年代初期のインディミュージックへの強烈なリスペクトを感じさせつつも、For Tracy Hydeの音になっているのは、それらを吸収して昇華するソングライティング・サウンドメイクの為せる技でしょうか。

 

 それにしても音楽から映像まで、イメージの統一感が素晴らしいですね。徹底してる。映像の中にポラロイドカメラが出てきますが、そういうのが好きなんだろうなって。

 

 For Tracy Hydeは結構いろんなフレーズを引用的に用いることが多いので、この楽曲にも恐らく僕の知らないバンドへのリスペクトが隠されていることかと思います。

 

 僕はあまり音楽に詳しくないので彼らの楽曲の引用元はちょっとわかりません。

 ただ一つ分かるのはこの「Can Little Birds Remember?」というタイトル、これは確実に『氷菓』から取ったものであろうということ。分かります。オタクなので。

 

 氷菓の内容がちょっとうろ覚えなので、この楽曲との関連性は分かりませんが、もしかしたら歌詞にもリスペクトが入っていたりするのかな?

 

 わたし、気になります

 

 

For Tracy Hyde - 櫻の園


For Tracy Hyde - 櫻の園 (Official MV)

 

 アルバムの15曲目に収録されている『櫻の園

 歌詞よ、歌詞。この曲は詞を聴いてくれ。

 

重なりあって、
生まれ変わって、

無垢なままで愛しあって生きてゆける魔法なんてなくて、
それでも愛を、
暮らしの哀を、
港の藍を、
知らないそぶりなどできない。

 

 こんなん書けます?俺には書けんわ。普通こういうバンドってもっとよく分からん歌詞書くもんではないんか?(これは今日の偏見です)

 

 櫻の園、というとやはりチェーホフの同名戯曲の印象が強いところではありますが、多分関係ないです、多分。

 

 楽曲的にはCocteau twinsSlowdiveを彷彿とさせるシューゲイザーサウンドですが、ボーカルであるeureka氏の柔らかく華やかな声質もあり、良質で聴き心地の良いJ-POPとして着地しています。

 

 これぞFor Tracy Hydeですよ。売れろ。

 

 

おわりに


For Tracy Hyde - 3rd Album『New Young City』Trailer

 

 とりあえずMVが発表されている2曲についてほんの少しだけ所感を書きましたが、全曲良いので、全部聴こう。

 

 Spotifyでも聴けちゃうぞ!

 

open.spotify.com

 ハッピーアイスクリームからライトリークまでの流れが本当に最高。青春、感じちゃうよね。

 

 本当に随所の随所に至るまで彼らの美意識が行き届いた名盤です。是非ともアルバムを通して聴いてみてほしい。

 

 

では。